しょう吉くんのブログ

格闘技やスポーツ観戦に役立つ?ブログです。

ワシル・ロマチェンコvsテオフィモ・ロペス戦予想

さて、モンスター関連で2件続けて書いたわけだけど、

 

僕は世界中に、過去から現在まで好きなボクサーがたくさんいる。

 

話出したらキリがないから職場の同僚は飲み会の席で絶対にボクシングの話を僕にはしない。

 

チャベスロイ・ジョーンズも、タイソンもレナードもハーンズも辰吉も長谷川も、

ロベルト・デュランなんて今でも名前聞いただけでザワザワと話したくて仕方なくなる。

 

なーんてボクシングが大好きな僕だけど、

やってたスポーツ(武道)は柔道と空手です。

だからやりたくて、やろうやろうと考えてなぜかやってないボクシングって、一番実戦で役立ちそうで、でもスポーツとしてルールがしっかり確立されてて、なんか、なんとも好きなんです。

ただの殴り合いなんだけど。

 

だけども21世紀。

その100年以上に渡るボクシングの歴史に、

ハイテク(高性能)と呼ばれる、

すごい男が現れる事になる。

今まで幾千幾万の猛者たちの流した血により培われてきた技術の集大成。

 

その名はワシル・ロマチェンコ。

 

サウル・カネロ・アルバレスやテレンス・クロフォード、井上尚弥らとPFPのトップの座を争っているワシル・ロマチェンコ。「ハイテク(高性能)」というニックネームを持つサウスポーはアマチュア時代に北京、ロンドンと五輪2大会連続で金メダルを獲得しており、プロでは3戦目で世界王座獲得、12戦目で3階級制覇を成し遂げている。67パーセントのKO率を誇るが、パンチを強く打ち込むことにこだわりはみせてはおらず、

常人には捕らえられない多彩なフットワークから放たれる千手観音のようなコンビネーションと手数、巧打で相手に何もさせないスタイルで圧倒的な勝利を築いている。

 

というのが、あくまでロマチェンコを簡単に紹介できるポイントだが、

ロマチェンコというボクサーのドラマは天才であるが故の敗戦、その後の覚醒、チートっぷりなどを含め、個人的にはそのハイテクぶり以上に意外と人間味を感じるインタビューや練習やトレーニングに対する姿勢にリスペクトをしている次第である。

 

ロマチェンコの話しだけで数千文字かけるくらい思い入れがあるが、

今回はロマチェンコにとって非常に大事な試合が近いため、長くはなるが、

対戦者情報と、試合予想、

そして今後のロマチェンコの動向を語っていきたい。

 

ワシル・ロマチェンコとは

 

マチュアボクシング:397戦 396勝 1敗

プロボクシング:15戦 14勝 (10KO) 1敗

 

はい、大天才の彼ですが、

マチュアで一敗、

そしてアマ時代とは比べられないがプロ15戦で一敗している。

というか、人生で公式試合を412戦して2敗って。

シャア・アズナブルくらい完璧な戦績ですよ(なんのこっちゃ)

ていうか、アマ時代の負けは結構な地元贔屓で負けてたはずなんで(のちに違う国際大会でKOでリベンジしてる)、

実質的な敗戦はプロの一敗だけという事になる。

ちなみにプロでの敗けは、プロデビュー2戦目にしてタイトルマッチの、

オルランド・サリド戦で起きた悲劇である。

 

ちなみに知らない方のためにオルランド・サリドの戦績を見て頂きたいんですが、

 

総試合数63試合

44勝(31KO)14敗4引分1無効試合

 

チャンピオンクラスなのに結構負けちゃってますよね、、、

 

チャンピオンで見たらもっと強いフェザー級のチャンピオンなんてゴロゴロいると思うし、

ロマチェンコは歴史に名を残すPFP選手だけど、オルランド・サリドは決して個人の強さでは名を残さないであろう選手。

しかし、ワシル・ロマチェンコに土をつけた偉大な選手として後世に名を残す事に成功した杞憂な選手となった。

 

が、もちろんこの勝ちには(負けには)ちゃんと後の伝説に繋がるエッセンスが多数含まれた、競技とはいえコンタクトスポーツのダーティな側面と、階級制である事における真の勝ち負けをつけられない内容になっている。

 

ちなみに、ロマチェンコの身長リーチだが、

 

身長170cm、リーチ166cm

フェザー級でデビューしたロマチェンコだが、

現在主戦場としているライト級では小柄な部類である。

 

オルランド・サリドについて

さて、ロマチェンコ対ロペスの一戦に対する展望なわけだから、

いくら天才ロマチェンコが負けたからって、

14敗もしている、バッティングやローブロー、ドーピングまで、ダーティーな戦法はなんでもござれなサリドに関して語る事はあまりないであろう。

 

しかし、サリドのためだけに文章を書こうとは思わないが、ハイテクの挫折と成長を語るためには絶対に必要な人物ゆえに、お時間をとらせて頂きます。

 

オルランド・サリドは、メキシコのプロボクサー。ソノラ州シウダ・オブレゴン出身。元IBF世界フェザー級王者。元WBO世界フェザー級王者。元WBO世界スーパーフェザー級王者。世界2階級制覇王者。

戦績は先程も申し上げたが、勝ったり負けたりの戦績。

 

しかし、勝ったり負けたりしたのはデビューした当初の若い時代。

 

サリドは勝ったり負けたりを繰り返しながら、『プロの戦い方』を身につけていく事になる。

 

ちなみにだが、アマチュアボクシングとプロボクシングって、同じボクシングなのに、全然違う競技だと言われています。

 

特に大きな違いは、

プロは世界戦だと3分12Rありますが、

マチュアは3分3Rです。

グローブの大きさも違い、ヘッドギア着用もありますので、

走る行為で比べると長距離走短距離走くらい感覚が違うものです。(たぶん)

 

ですので、本来ならアマチュアでいくらパンチやステップワークの技術が高かろうが、

まずはラウンド数の少ない下積みから始めて、

徐々にプロのルールや戦い方、スタミナ配分を身につけていかなければ、いかに金メダリストと言えど違うルールでは全く歯が立たない場合もあるのです。

 

ところが、天才ロマチェンコはなんとプロ2戦目で世界挑戦をしてしまいます。

負けず嫌いなのか、なんなのか、

本人的にはデビュー戦で世界戦がよかったみたいなんですが、契約やらタイミングやらなんやかんやあって2戦目に行われることになりました。

ロマチェンコの自信からすれば、プロで何敗もしているサリドに負ける気はさらさらなかったはずです。

 

そして試合前日の計量でハプニングが起こります。

なんとサリドが規定体重を超過してしまう。

試合前に、

ロマチェンコにプロの厳しさを教えてやる

と言っていたサリド。

狙ったのかどうなのか、真相はわかりませんが、体重超過のため、このタイトルマッチで勝利してもサリドは王座剥奪となってしまいます。

そして体重超過があってもロマチェンコは試合を受けたため、

翌日予定通りゴングが鳴りました。

 

内容としては、

サリドのホールディング、バッティング、ローブローなど、反則行為や、

打たれ強さにだけは絶対の自信があるサリドが身体を密着させてロマチェンコの足を止めてペースを狂わせ泥試合に持ち込む展開になります。

 

もちろん、今のロマチェンコなら軽く捌いてコンビネーションを打ち込むんでしょうが、

まだプロ2戦目、スタミナ配分に自信がないロマチェンコはクリンチを多用し序盤でセーブした戦い方を選択してしまいます。

サリドのダーティプレーになかなか自分のペースにならずイライラするロマチェンコ。

そして後半、焦って反撃に出るロマチェンコですが、時すでに遅し。

判定2-1で惜しくも敗れてしまいました。

 

サリド戦後のロマチェンコ

 

しかし、ここからなんです。

ここからロマチェンコが無双し始めます。

サリド戦の敗北が想像を絶する悔しさだったんでしょう。

 

プロ3戦目で、現在でもフェザー級最強クラスのゲイリー・ラッセルJr.を激闘の末に下し、世界タイトル初戴冠。

 

その後防衛戦を挟んで、プロ7戦目で2階級制覇

そして適正階級のスーパーフェザー級でのチートぶりに、『ロマチェンコ勝ち』(相手が試合途中で、これ以上やっても勝てないと悟り、戦意喪失して棄権してしまう)なる言葉も発生する強さを見せつけます。

 

その後も変わらぬ強さで、やはり階級の壁も感じさせてきていますが、プロ12戦という世界最短記録でライト級まで制覇します。

しかし、身体の大きい相手に手こずるシーンも増えてきているのも事実。

 

そんな状況の中、誰もが対戦を避けたがるロマチェンコに挑んできたのが、

アメリカのプロスペクト。

テオフィモ・ロペスです。

 

テオフィモ・ロペス

アメリカの新星、テオフィモ・ロペス。

IBF世界ライト級王者です。

昨年、前王者リチャード・カミーを2R圧巻のKOで破り、世界タイトルを獲得しています。

 

マチュア時代は両親の母国ホンジュラスの代表としてリオ五輪に出場しますが、

一回戦敗退となっています。

 

身長173cm、リーチ174cmと

ライト級では小柄なロマチェンコと違い

ナチュラルなライト級の体格です。

 

ロマチェンコもライト級に上げてからはスーパーフェザー級時代の圧倒的な勝利が少なくなってきているので、やはり耐久面から見るとナチュラルなライト級の体格であり、15勝12KOのパンチを持つロペスはかなり驚異なんではないか?

 

と、今までだとロマチェンコが一方的な試合で勝つ試合予想が多かったですが、

今回の試合は一発良いのが入ればロマチェンコと言えど終わっちゃうよ。

というロペス勝ち予想する方も結構いらっしゃいます。

とは言え、ブックメーカーのオッズでは

ロマチェンコ1.28倍

ロペス3.5倍と、ロマチェンコがかなり優位です。

 

ロマチェンコvsロペス戦展開予想

私の予想はズバリ、

判定3-0でロマチェンコの勝利

と予想します!

 

、、、えーっ?判定?

はい。予想は判定です。

 

戦い方としてはロマチェンコは相変わらず序盤は10%〜20%程度の力でコツコツ当てながらサイドにステップ。

ラウンドを追うごとに出力は上がっていきますが、無理にKOは狙いにいかないでしょう。

 

ロペスは高い身体能力を活かし遠い距離からのワンツーを打ち込み、序盤からKOを狙っていくはずです。

というか、ロペスが勝つには得意の右カウンターをロマチェンコに当てたいはずです。

しかし、ロマチェンコの上下左右への打ち分け、フェイントの巧さ。打ったらすぐサイドへステップするオフェンス⇄ディフェンスのスイッチの切り替えの早さなど、カウンターを当てるチャンスはなかなかないのでは、と思われます。

 

しかし、ボクシングはなにがあるかわかりません。

かつてPFP1位だったローマン・ゴンザレスも階級の壁に阻まれあっさり連敗を喫しています。

 

もしロペスが勝つとしたらKOしかないとは思います。

フィジカルや、一瞬のスピード、パワーは確実にロペスの方が上ですので、

史上3人目の4団体統一王者がどちらになるか、ワクワクしながら観戦しましょう!

 

ちなみに、ロマチェンコの先日行われていたインタビューで、

自分にとっての適正階級はスーパーフェザー級だからいずれライト級のベルトは返上してスーパーフェザーに戻る、という話しを本人がしてましたので、主要4団体統一したら、

またスーパーフェザーでの無双が見れるかもしれませんね!

 

それでは、

最後まで読んで頂きありがとうございます。

 

10.31井上尚弥vsジェイソン・マロニー戦予想

ボクシングの米興行大手・トップランク社はプロモート契約を結ぶWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)が、10月31日(日本時間11月1日)に米ラスベガスのMGMグランドWBO同級1位ジェイソン・マロニー(オーストラリア)と対戦することを発表した。井上の戦績は19勝(16KO)、マロニーは21勝(18KO)1敗。

 

勝敗予想

結論から申し上げますと、

もちろんモンスター井上尚弥

圧勝という事になるでしょう。

いや、というか世界に極少数存在する

モンスターアンチの方々ですら

大方の予想は井上尚弥の勝ち、

と見ているのではないだろうか?

 

うん、分かってるよそんなの

 

奇跡的にもこの広く深いネットの世界で

偶然この記事を読んでくださっている皆さまの声が聞こえてきます。

 

というわけで、やはりボクシング観戦歴なんと30年、小さい頃からこんなにボクシングが好きなのに、なぜか他の格闘技は齧ってもボクシングの聖域だけは侵さなかった完全なるボクシングオタク(観戦マニア)の私としては、

しっかり展開(内容)を考えていきたいと思います。

 

ちなみに、まず対戦相手のことをしっかり研究していきたいと思います。

 

ジェイソン・マロニーとは?

 

ジェイソン・マロニー(Jason Moloney)(豪)

 

生年月日:1991年1月10日
国籍:豪
戦績:22戦21勝(18KO)1敗


【獲得タイトル】
WBAオセアニアバンタム級王座
WBAオセアニアスーパーバンタム級王座
コモンウェルス英連邦バンタム級王座

 

こちらがざっくりした戦績と獲得したタイトルになります。

 

身長165cm、リーチ170cm

オーソドックススタイルで、

年齢は29歳です。

体格はやや身長が井上尚弥より高いだけでほぼ同じです。スーパーフライから上げてきているのでドネア戦のように重い階級から下げてきた選手と違いフィジカル差はないでしょう。

 

マロニーの有名な試合だと、やはりWBSSでのエマヌエル・ロドリゲス戦が日本のボクシングファンには馴染みのある試合かなとは思いますが、

 

2018.5.19に行われたWBAオセアニアバンタム級タイトルマッチでは、

WBA世界スーパーフライ級チャンピオンであり、井上尚弥ともスーパーフライ級時代に試合をした河野公平選手相手に6R終了時棄権でのKO勝利をしており、地力の高さも感じられます。

 

実際、ロドリゲスとのWBSS一回戦もかなりの激戦で、映像観た個人的な感想は

ほんとにわずかな差とジャッジの見るポイントが違っていれば指名挑戦者のマロニーがアップセットを起こしていた可能性が高い試合でした。

 

https://youtu.be/QETJ-4DrOmI

 

さらに、ロドリゲスからの敗戦後からは4連勝ですべてKO勝ちとなっており好調を維持。

KO率は86%と井上尚弥の84%以上を超えており倒す力もかなりある選手と言えます。

 

左のリードブローでカウンターをとるのがうまかったり、

クリンチからの離れ側のコンビネーションなど

カシメロのような一発はないものの、

出入りのスピードや身体の強さ。

フルラウンド動き続けるスタミナなど、本当に良い選手であり試合巧者。

 

動き続けマトを絞らせず、高いガードを維持してコンビネーションを上下に打ち続け、削られた結果として中盤から後半でKOしてしまう。

そんな選手かと。

 

井上尚弥も試合決定後のインタビューでは、

カシメロよりも戦いにくい相手だという旨の発言もしているほどです。

 

確かに、カシメロの大振りやザルなディフェンスと比べたら『当てにくそうだな』

というのがまず印象的です。

 

ジェイソン・マロニーの弱点

 

とくに大きな欠点もなく、ボクシングというスポーツの基本に忠実に動き、

敗戦も世界戦のみでKO負けはなし、

KO率は軽量級にしては驚異の86%、、、

なんですが、

 

どうしても井上尚弥に効かせて、

もしくはポイントアウトして勝つ、

そんなイメージが持てないんです。

 

全てのボクシングスキルは綺麗に高得点、

だけどズバ抜けた何かがない。

 

さっきちょっとディスったカシメロには攻撃力やアウェイで試合しても粘る精神力みたいな、なんかハングリーで獰猛な、

向き合わないと分からない謎のパワーみたいなのは感じるんですが、

マロニーにはなぜか感じない。

 

むしろ好青年でスポーツマンシップを感じる発言など、カシメロとは反対のクリーンなイメージを持ってしまいます。

 

あとボディがやや弱いかなという印象があるのと、ガードが高い分、あの井上尚弥のレバーブローをモロにもらっちゃったら、さすがにフィジカル差がないと後半キツいんじゃないかな、、、とは考えられます。

 

あとやっぱりドネア戦で井上尚弥がある程度耐久力があるのがわかっちゃったんで、コツコツ当てても、同じヒット数ならバンタム級だと明らかにマロニーが先に倒れちゃうだろうな、っていう。

ロドリゲス戦みたいに1ラウンドは、

あれ?こりゃ苦戦するのか?

みたいな展開から一発入ってラッシュであっさり終わっちゃう、みたいな。

 

とは言えマロニーに勝ったロドリゲスに井上尚弥が圧勝したからといって、世界ランカーってそんな甘い選手いないので真剣にリアルに考えてみます。

 

マロニー戦、試合展開

 

ようはボクシングの基本ってリードブローがまずあります。

左ジャブって、右ストレートを当てる為の予備動作ではなく、

距離を測ったり、

相手の出足を止めたり、

フェイントに使用したり、

相手のジャブや踏み込みに合わせてカウンター気味にジャブを合わせたり、

とにかく左を制する者は世界を制すると長らくボクシング界では言われています。

 

確かに実際、P4Pの上位の選手でリードブローのハンドスピードがない選手やリードブローからのコンビネーションの幅がない選手は皆無です。

出入りのスピードはそこまでではなくても全盛期のゴロフキンはジャブだけで並の選手は壊されてしまうんじゃないか?と思わせるほどストレート系の軌道のパンチに強みがあったと私は感じていました。

 

そんな左リードをしっかり基本に忠実なマロニーが序盤、井上尚弥にどう襲いかかるのか、

私なりのシミュレーションをしてまいります。

 

1R

開始のゴングが鳴ります。

引き締まった表情の両雄。

久々の試合、しかもラスベガスとあって緊張感がやや勝っている井上尚弥

負けても失うものが少ないマロニーには挑戦者の気概を感じとれます。

 

まず先手はマロニー、

やはりしっかり固めたガードから基本的なジャブ、踏み込んでからサイドに動いていきます。

 

『毎日毎日辛いトレーニングをしてきたのは、最高の相手を倒すためさ』

SNSでマロニー本人が語っていたように、

最強の相手を迎え打つマロニーはチャレンジ精神の塊です。

 

と、その刹那

井上も左から距離感を測るためのリードを打ちます。

ガード越しに重たい破裂音。

明らかにマロニーのパンチと質が違います。

 

しかしマロニーは怯まず高いガードから井上のフェイントにカウンター気味のジャブやボディストレートを打ち込み、打ち終わりは左右に動いて的を絞らせません。

 

ここまで1分30秒、

緊張感から観る側も長く感じます。

 

マロニーが踏み込む

 

そこへ距離感を掴んだ井上が打ち下ろし気味の左フック、

ガード越しに受けたマロニーの表情が変わる。

 

これ以上踏み込んではいけない。

そんなボーダーラインを感じて井上の肩の動き、グローブの上下にプッシャーを感じてややバックステップ気味にフットワークをとり、距離を置いている。

井上も距離を無理に詰めようとはしない。

両雄の汗が滴る序盤の攻防。

無観客のせいか余計に緊張感を感じる画面越しのリスナー達。

 

ここで1ラウンドのゴング。

グローブを軽く合わす二人。

 

静寂が緊張感を増す。

 

2R

しきりにセコンドに話しかけていたマロニー、

セコンドが話す内容に軽く相槌を打つ井上。

 

さぁゴングが鳴る。

いきなり井上が距離を詰める。

戦力、距離感を把握してイケると踏んだ井上陣営はガード越しに得意の左フック。

身体ごとロープに飛ばされるマロニー、

ガードを上げた状態から時計回りにステップ。

井上は逃さない、プレッシャーをかけ回り込んでワンツー、

なんとかガードしたが、

またも驚いた表情のマロニー。

 

カウンターを合わせようと右を打ち込もうと空いた右ボディに井上の左フックが突き刺さる。

 

丸まる上半身、なんとか体勢を立て直そうと効いてないよというスマイル。

もう一発井上の左フック、

上半身が流れるマロニー

ワンツーから今度は右フックを被弾、

ここでマロニーがたまらずリングに膝をつく、

 

静寂の中コーナーに向かう井上にはすでに力みはなく、早くカウントをやめろ、次で決める。

そんな決意が漲っている。

 

ここでも効いてないよ、と首を左右に振りながら立ち上がるマロニー。

ファイティングポーズをとる。

 

試合再開。

 

井上は冷静に、しかし残忍に距離を詰めプレッシャーをかける。

井上のパンチになんとかカウンターを合わせようとするマロニー。

 

ところが逆にカウンター気味の右をもらい、仰向けにダウン。

 

効いた。

これは立ち上がれない、、、

がマロニーはなんとか立ち上がる。

目はまだ死んでいない。

 

意識を確認するレフェリー。

うなずくマロニー。

 

達観したかの表情で残り時間を確認し、

無表情な井上。

 

レフェリーの再開の合図。

まだ時間は1分近く残っている。

 

井上が強引に距離を詰め、またも左右のパンチをフック気味にふるう。

なんとか打ち返そうとするマロニーだが、

すでに足にきておりタイミングがずれる。

 

無残にも井上の左フックがテンプルを捕らえる。。。

 

 

2R残り時間15秒。

井上尚弥のKO勝ちで幕を閉じる。

 

 

というわけで序盤の井上尚弥のKO勝利が私のリアルは予想です。

 

外れたら笑ってください。

 

最後まで読んで頂きありがとうございます。

 

もっとマニアックに、しかし読みやすくボクシングや格闘技について語っていきます!

観戦のお役に立てれば、と思いつつ筆を置きます。

 

井上尚弥の強さとは

どうしてもボクシングの事を語りたくて

やっぱり最初はこの人でいきたいと思います。

 

そう、日本が産んだ最強にして最高。

現在3階級制覇、現WBAスーパー、IBF世界バンタム級統一王者、

モンスター井上尚弥である。

 

僕は格闘技や戦場格闘技も含めた武術全般が大好きで、中でもスポーツ分野だとボクシングには一番思い入れがあり、世界中のボクサーに好きな選手がたくさんいるけれど、

 

11月に試合もあるし、

日本チャンピオン史上歴代最強クラスなのは皆さん異論もないと思うので、記念すべき(自分的にだけど)一発目はやはり井上チャンピオンで行かせて頂きます。

 

タイトルにもある井上尚弥の強さとは。

すでに『パワー』『スピード』『テクニック』など、語り尽くされた内容ではあるが是非お付き合い頂きたい。

 

 

井上尚弥のオフェンス

皆さんYouTubeなどで井上尚弥とスパーリングした経験のあるプロボクサー達が実際手を合わせた感想を寄せている動画を見たことありませんか?

 

https://youtu.be/ffSLoE0kkac

 

みな一様に口を揃えて言っているのは、やはり階級を超えるパンチ、そしてそのパンチの質は重さと切れ味を両方とも内包している、という点だ。うん、喰らってない我々からするとどういうこっちゃ、である。

 

通常(まぁ普通じゃないから天才なんだけど)のボクサーのパンチはドスンと重いか、スパっとキレるか、

またはパンチ力自体が弱いがコンビネーションやカウンターで倒すタイプなど、パンチの質とは生まれ持った要素も強く、一概にどのタイプが強い弱いとは言えないし、選手同士の相性やスタイル、打たれ強さなどとも関係してくるだろう。

 

しかし、こと我々のモンスターは過去ダウン経験のない選手や打たれ強いと言われている選手達をことごとくワンパン(素人にはそう見えちゃう)で葬り去ってきている。

 

さらに言うと階級を上げるたびに普通なら目減りするはずのパワーが明らかに強くなってきているというおまけ付き。特にスーパーフライ〜バンタムに上げてからは顕著だ。

 

そんなモンスターのどれをとっても一級品のパンチの中で、個人的に好きなのは左フック、そして左ボディブローだ。

なんでか?

 

もちろん左のリードブロー、パヤノを沈めた右ストレートなど、左右のどのパンチもKO必至の芸術品である。

 

しかし、やはりあの戦慄の左フック。

序盤ガードの上から当てるだけで相手が萎縮し、袋小路に追い詰められた鼠になってしまう。

強引に流れを引き寄せ、対戦相手に恐怖心を植え付け、そしてフィニッシュの右を当ててしまう。

噂によるとスパーリングでもガード越しから打ち込んで倒しただの、ガードした腕の骨を折っただの、物騒な話しを聞く。

そりゃ8オンスのグローブでヘッドギアなしで当てられたらたまらない。(と思う)

 

ただし、この左フックを打ち込む際に右ガードがやや下がる癖があり、ドネア戦ではそこを狙われてしまったわけだけど。

ただそこからの展開がすごかったですよね。

 

井上尚弥のディフェンス

 

ディフェンス技術ももちろん素晴らしい。

 

先程出たドネア戦で、人生初めての右目まぶたのカット、眼底化骨折を経験し本来なら絶対絶命、もう一度傷口にクリーンヒットをもらえばストップ負けもあったはずだし、

 

試合巧者のドネアももちろんそこは狙っていったはずだが、試合後のインスタライブでWBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口選手と話していた井上本人談によると、2ラウンド以降傷口にヒットされたのは一度だけで、

 

あとはボディワークだけで捌ききったとの事。

おいおい、相手は全盛期ではないとしても、あの世界5階級制覇、閃光ノニト・ドネアであるにも関わらず、ですよ。

 

井上尚弥とスパーリング経験のある元IBF世界スーパーバンタム級王者の小國以載はYouTubeで、『ロングで当てれる気がしない』『密着してコツコツ当てる方法しか思いつかない』というような事を言っていました。(間違えてたらすいません)

 

https://youtu.be/5c8kqwjsyho

 

ようは、世界レベルの選手や並のスピードの選手ではクリーンヒットを当てる前に当てられて効かされて終わり、という訳だ。

 

また、先日行われたWBO世界バンタム級王者ジョン・リエル・カシメロ対デューク・ミカーの試合後(結果はカシメロの3ラウンドKO勝利)

井上尚哉本人のTwitter

あんな大振りでは俺に当てることはできないだろう。。。

と珍しくカシメロの挑発に乗った発言をしている。

リアルにカシメロの大振りは井上尚弥の強打をカウンターでもらう可能性が非常に高く、正直今度試合するジェイソン・モロニーよりよほどイージーなんじゃないか、とネット上も多数意見なんですが個人的にもそう思ってます。

 

あ、あとネリとアラメダの試合も見たけど、やっぱネリのパンチも井上チャンピオンには当たんないだろうな。

なんでネリはあんなにWBCに可愛がられるんだろう?こちらもいずれ追及します。

 

井上尚弥のメンタル

メンタルは言うまでもなく一流のアスリートはみんな強い(はず)。

 

が、井上尚弥はその猛者たちの中でも群を抜いて強く感じる。

あのWBSS決勝ドネア戦での最大のピンチの中で見せた冷静さ、序盤に強いられた作戦の切り替え方、9ラウンドのピンチから11ラウンドでダウンを奪うまでの粘り。

 

こういう観る方からするとハラハラして手に汗握る戦いの中で、どうも試合後の談話だと本人が一番冷静だったのか、という印象でこちらも半端ないなと思う次第です。

だって2ラウンド以降ドネア相手にして目のケガで距離感掴めないまま戦うんですよ?

 

日々のトレーニングももちろんですが、

本番でこれほど強さを発揮できるのはフィジカルだけでなく、技術もしかりですが

ハートの強さも大きく結果に影響していると思います。

 

井上尚弥のフィジカル

 

今現在バンタム級なので、試合前日の計量時は118ポンド、約53.5キロになります。

 

以前、井上チャンピオンがテレビの企画で体力測定をした結果、体幹の強さ以外は普通の成人男性と同等の結果が出たそうです。

 

もちろん簡単な測定だとは思うので、筋持久力や心肺能力など、ボクシングで重要な項目の測定はされてないと思いますが、

減量してない時の井上チャンピオンのガタイ、

かなり分厚く見えます。

 

骨格的(井上尚弥の身長は165cm)にはバンタム級で戦い続ければ老いるまで無双かとは思います。(ドネアも言ってましたね)

 

単純に比べられませんが、

マニー・パッキャオ(身長169cm)

ライトフライ級からスタートして最終的にはスーパーウェルター級まで11階級渡り歩き、最終的には6階級制覇という偉業を達成した常識が通じない選手もいます。

 

本人や大橋ジムの大橋会長などは5階級制覇(井上尚弥ライトフライ級からフライ級を抜かしスーパーフライ級を飛び級して2階級制覇している)が目標との事ですが、

あの減量前の分厚い身体でスピードをそこまで落とさず戦えるなら(あくまで仮に、ですが)

対戦相手が並の王者ならスーパーフェザー級まで取れるかも⁇

史上3人目の6階級制覇王者になれるかも⁇

なんて、素人妄想してワクワクしてます。

 

もちろん階級の壁はどんな天才にも必ず存在します。ロマゴンが1階級上げただけでこんなに脆くなるなんて。長谷川穂積フェザー級だと並のチャンピオンになっちゃうなんて。

素人考えだとたった数キロの違いなのに、

こんなに結果に影響するなんて、、、

って思ってるんで、モンスターにも必ず階級の壁が来ます。

 

ほんとはフライ級も取りたかった、

と以前大橋会長もインタビューで答えてましたので、マッチメイクさえ上手くいっていれば6階級制覇もできたんでしょうが、、、

まぁ終わった事なのでただのファンがなにを言っても仕方ないですが、つくづくもったいないな、

とも思います。

 

井上尚弥の弱点

先程も左を強振する場合に右ガードが下がる。

試合によって序盤の動きが硬い時がある。

直近の試合ではないが、パンチが強いせいかライトフライ時代などは拳や腰のケガなど、

ベストコンディションが少なかった。

 

、、、くらいかな。

もちろん全盛期のドネアや、リゴンドーとやったらどうなるか分からないです。

しかし、P4Pランキングに名を連ねた名ボクサーと比べて、今の井上尚弥が遜色ないレベルであり、弱点と言っても、、

あのパンチを掻い潜り当てれるスキル、フィジカルを持つボクサーしか勝てる見込みはないですし、ナバラッテやネリなどややフィジカルで大きい選手がベストコンディションの井上に対して勝てるなんて思えません。

試合当日のしっかり戻した身体でどこまで耐えられるか?

くらいだと思う次第です。

要は弱点と言っても、

スーパーバンタムまではやっぱしチートできるんじゃないかな?

と思ってます。※希望を込めて

 

まとめ

長い日本ボクシングの歴史では攻守万能な超一級品の天才であり、

どんな相手にも油断をせず準備する姿勢、

スーパーチャンピオンになってもブレない上を見続けるマインド、

スポーツマンシップ溢れる立ち居振る舞い、

そして何よりボクシングを愛し、

対戦相手、ボクシングを教えてくれた父親や一緒に練習する弟琢磨選手たちへのリスペクトが伝わる言動など、

ただ話題性だけで人気取りをする選手ではなく、真のチャンピオンの姿を見せてくれる杞憂な存在として、

今後も一ファンとして井上チャンピオンがP4Pランキング1位になる日を夢見て応援し続けていきます。

 

拙い文章、最後まで読んで頂きありがとうございます。

プライバシーポリシー

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