井上尚弥の強さとは
どうしてもボクシングの事を語りたくて
やっぱり最初はこの人でいきたいと思います。
そう、日本が産んだ最強にして最高。
現在3階級制覇、現WBAスーパー、IBF世界バンタム級統一王者、
モンスター井上尚弥である。
僕は格闘技や戦場格闘技も含めた武術全般が大好きで、中でもスポーツ分野だとボクシングには一番思い入れがあり、世界中のボクサーに好きな選手がたくさんいるけれど、
11月に試合もあるし、
日本チャンピオン史上歴代最強クラスなのは皆さん異論もないと思うので、記念すべき(自分的にだけど)一発目はやはり井上チャンピオンで行かせて頂きます。
タイトルにもある井上尚弥の強さとは。
すでに『パワー』『スピード』『テクニック』など、語り尽くされた内容ではあるが是非お付き合い頂きたい。
井上尚弥のオフェンス
皆さんYouTubeなどで井上尚弥とスパーリングした経験のあるプロボクサー達が実際手を合わせた感想を寄せている動画を見たことありませんか?
みな一様に口を揃えて言っているのは、やはり階級を超えるパンチ、そしてそのパンチの質は重さと切れ味を両方とも内包している、という点だ。うん、喰らってない我々からするとどういうこっちゃ、である。
通常(まぁ普通じゃないから天才なんだけど)のボクサーのパンチはドスンと重いか、スパっとキレるか、
またはパンチ力自体が弱いがコンビネーションやカウンターで倒すタイプなど、パンチの質とは生まれ持った要素も強く、一概にどのタイプが強い弱いとは言えないし、選手同士の相性やスタイル、打たれ強さなどとも関係してくるだろう。
しかし、こと我々のモンスターは過去ダウン経験のない選手や打たれ強いと言われている選手達をことごとくワンパン(素人にはそう見えちゃう)で葬り去ってきている。
さらに言うと階級を上げるたびに普通なら目減りするはずのパワーが明らかに強くなってきているというおまけ付き。特にスーパーフライ〜バンタムに上げてからは顕著だ。
そんなモンスターのどれをとっても一級品のパンチの中で、個人的に好きなのは左フック、そして左ボディブローだ。
なんでか?
もちろん左のリードブロー、パヤノを沈めた右ストレートなど、左右のどのパンチもKO必至の芸術品である。
しかし、やはりあの戦慄の左フック。
序盤ガードの上から当てるだけで相手が萎縮し、袋小路に追い詰められた鼠になってしまう。
強引に流れを引き寄せ、対戦相手に恐怖心を植え付け、そしてフィニッシュの右を当ててしまう。
噂によるとスパーリングでもガード越しから打ち込んで倒しただの、ガードした腕の骨を折っただの、物騒な話しを聞く。
そりゃ8オンスのグローブでヘッドギアなしで当てられたらたまらない。(と思う)
ただし、この左フックを打ち込む際に右ガードがやや下がる癖があり、ドネア戦ではそこを狙われてしまったわけだけど。
ただそこからの展開がすごかったですよね。
井上尚弥のディフェンス
ディフェンス技術ももちろん素晴らしい。
先程出たドネア戦で、人生初めての右目まぶたのカット、眼底化骨折を経験し本来なら絶対絶命、もう一度傷口にクリーンヒットをもらえばストップ負けもあったはずだし、
試合巧者のドネアももちろんそこは狙っていったはずだが、試合後のインスタライブでWBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口選手と話していた井上本人談によると、2ラウンド以降傷口にヒットされたのは一度だけで、
あとはボディワークだけで捌ききったとの事。
おいおい、相手は全盛期ではないとしても、あの世界5階級制覇、閃光ノニト・ドネアであるにも関わらず、ですよ。
井上尚弥とスパーリング経験のある元IBF世界スーパーバンタム級王者の小國以載はYouTubeで、『ロングで当てれる気がしない』『密着してコツコツ当てる方法しか思いつかない』というような事を言っていました。(間違えてたらすいません)
ようは、世界レベルの選手や並のスピードの選手ではクリーンヒットを当てる前に当てられて効かされて終わり、という訳だ。
また、先日行われたWBO世界バンタム級王者ジョン・リエル・カシメロ対デューク・ミカーの試合後(結果はカシメロの3ラウンドKO勝利)
井上尚哉本人のTwitterで
あんな大振りでは俺に当てることはできないだろう。。。
と珍しくカシメロの挑発に乗った発言をしている。
リアルにカシメロの大振りは井上尚弥の強打をカウンターでもらう可能性が非常に高く、正直今度試合するジェイソン・モロニーよりよほどイージーなんじゃないか、とネット上も多数意見なんですが個人的にもそう思ってます。
あ、あとネリとアラメダの試合も見たけど、やっぱネリのパンチも井上チャンピオンには当たんないだろうな。
なんでネリはあんなにWBCに可愛がられるんだろう?こちらもいずれ追及します。
井上尚弥のメンタル
メンタルは言うまでもなく一流のアスリートはみんな強い(はず)。
が、井上尚弥はその猛者たちの中でも群を抜いて強く感じる。
あのWBSS決勝ドネア戦での最大のピンチの中で見せた冷静さ、序盤に強いられた作戦の切り替え方、9ラウンドのピンチから11ラウンドでダウンを奪うまでの粘り。
こういう観る方からするとハラハラして手に汗握る戦いの中で、どうも試合後の談話だと本人が一番冷静だったのか、という印象でこちらも半端ないなと思う次第です。
だって2ラウンド以降ドネア相手にして目のケガで距離感掴めないまま戦うんですよ?
日々のトレーニングももちろんですが、
本番でこれほど強さを発揮できるのはフィジカルだけでなく、技術もしかりですが
ハートの強さも大きく結果に影響していると思います。
井上尚弥のフィジカル
今現在バンタム級なので、試合前日の計量時は118ポンド、約53.5キロになります。
以前、井上チャンピオンがテレビの企画で体力測定をした結果、体幹の強さ以外は普通の成人男性と同等の結果が出たそうです。
もちろん簡単な測定だとは思うので、筋持久力や心肺能力など、ボクシングで重要な項目の測定はされてないと思いますが、
減量してない時の井上チャンピオンのガタイ、
かなり分厚く見えます。
骨格的(井上尚弥の身長は165cm)にはバンタム級で戦い続ければ老いるまで無双かとは思います。(ドネアも言ってましたね)
単純に比べられませんが、
マニー・パッキャオ(身長169cm)
はライトフライ級からスタートして最終的にはスーパーウェルター級まで11階級渡り歩き、最終的には6階級制覇という偉業を達成した常識が通じない選手もいます。
本人や大橋ジムの大橋会長などは5階級制覇(井上尚弥はライトフライ級からフライ級を抜かしスーパーフライ級を飛び級して2階級制覇している)が目標との事ですが、
あの減量前の分厚い身体でスピードをそこまで落とさず戦えるなら(あくまで仮に、ですが)
対戦相手が並の王者ならスーパーフェザー級まで取れるかも⁇
史上3人目の6階級制覇王者になれるかも⁇
なんて、素人妄想してワクワクしてます。
もちろん階級の壁はどんな天才にも必ず存在します。ロマゴンが1階級上げただけでこんなに脆くなるなんて。長谷川穂積がフェザー級だと並のチャンピオンになっちゃうなんて。
素人考えだとたった数キロの違いなのに、
こんなに結果に影響するなんて、、、
って思ってるんで、モンスターにも必ず階級の壁が来ます。
ほんとはフライ級も取りたかった、
と以前大橋会長もインタビューで答えてましたので、マッチメイクさえ上手くいっていれば6階級制覇もできたんでしょうが、、、
まぁ終わった事なのでただのファンがなにを言っても仕方ないですが、つくづくもったいないな、
とも思います。
井上尚弥の弱点
先程も左を強振する場合に右ガードが下がる。
試合によって序盤の動きが硬い時がある。
直近の試合ではないが、パンチが強いせいかライトフライ時代などは拳や腰のケガなど、
ベストコンディションが少なかった。
、、、くらいかな。
もちろん全盛期のドネアや、リゴンドーとやったらどうなるか分からないです。
しかし、P4Pランキングに名を連ねた名ボクサーと比べて、今の井上尚弥が遜色ないレベルであり、弱点と言っても、、
あのパンチを掻い潜り当てれるスキル、フィジカルを持つボクサーしか勝てる見込みはないですし、ナバラッテやネリなどややフィジカルで大きい選手がベストコンディションの井上に対して勝てるなんて思えません。
試合当日のしっかり戻した身体でどこまで耐えられるか?
くらいだと思う次第です。
要は弱点と言っても、
スーパーバンタムまではやっぱしチートできるんじゃないかな?
と思ってます。※希望を込めて
まとめ
長い日本ボクシングの歴史では攻守万能な超一級品の天才であり、
どんな相手にも油断をせず準備する姿勢、
スーパーチャンピオンになってもブレない上を見続けるマインド、
スポーツマンシップ溢れる立ち居振る舞い、
そして何よりボクシングを愛し、
対戦相手、ボクシングを教えてくれた父親や一緒に練習する弟琢磨選手たちへのリスペクトが伝わる言動など、
ただ話題性だけで人気取りをする選手ではなく、真のチャンピオンの姿を見せてくれる杞憂な存在として、
今後も一ファンとして井上チャンピオンがP4Pランキング1位になる日を夢見て応援し続けていきます。
拙い文章、最後まで読んで頂きありがとうございます。